プロジェクト管理

法隆寺宮大工 口伝(西岡常一)

最後の宮大工と言われた西岡常一氏の書籍が何冊かある。 その中に宮大工の口伝というのが書かれている。 神を崇めず仏を拝さずして堂塔伽藍を口にすべからず 伽藍造営には四神相応の地を選べ 住む人の心を離れ住居なし 堂塔造営用の用材は木を買わずに山を買…

大和建造に学ぶプロジェクト管理

この年末年始は以前読んで気になっていた「戦艦大和誕生」を読み直した。 ついでに類書も読んでプロジェクト管理の参考にしようと思った。大和の建造については案外書籍がある。 今回は以下の本を読んだ。 戦艦大和開発物語 戦艦大和の建造 戦艦大和誕生 戦…

スケジュールは毎週変えることで役に立つようになる

前回の投稿の以下の部分 ------------- 私の関心 細かな作業内容は状況に応じて変えていく、そのために週単位の目標を明らかにしよう A君の関心 確実に実現するためにやることを明らかにし、それを期限内に収まるように調整しよう ------------- この部分の…

タイムボックスとガントチャート

新しいプロジェクトでスケジュール作成の支援をしたときの話である 私の方で月単位の大体の作業項目をだした。 例によって状態として目標を決めた。 5月 ・Xxxxが出来ていること ・ZzzzプロジェクトのメンバーがYyyツールを使えるようになっていること 〜〜…

プロジェクトは遅れるのが当たり前

新米のプロジェクトリーダーの中には「計画通りにプロジェクトが進むのが当たり前」と考えている人がいる。しかし、それは大きな間違いで「遅れるのが当たり前」と考えるべきである。 これは遅れても良いと言っているわけではなく「プロジェクトは漫然と進め…

続リスケは悪か

前回の記事から1ヶ月も経ってしまった...さて 前回はリスケで成果物の内容を見直す もしくは成果物のレベルを下げることを提案した。成果物のレベルを下げるなどは論外と思われるかもしれないが、案外そうでもない。以下のような経験は無いだろうか? - 計…

リスケは悪か?

リスケには計画的なリスケジュールと計画外リスケジュールがある。ガントチャートで作成したスケジュールは基本的にリスケジュールを好まない。なぜならば、「一旦納期に間に合うスケジュールを作ったのに、それを変えると納期に間に合わなくなる」「それに…

計画が問題  実施方法が問題

計画を立てそれに基づき実施して差違が出た場合は必ず「何で遅れた」となる。つまり、実施が問題視される。しかし、これは絶えず計画が悪いのか実施方法が悪いのかの両方から考える必要がある。スケジュール管理の場合は遅れを管理しようとするあまり、実施…

タイムボックスの積み残しをどうする?

今日タイムボックス管理している(TRICHORDを使っている)プロジェクトでスケジュール管理について質問を受けた。「終了したイテレーションで消化出来なかったタスクをどのように扱えばいいのか」というものだった。方法としては2案考えられる。 A案.一つの…

WhatとHowでのテストの違い

前回(http://d.hatena.ne.jp/good_way/20080416/1208357141)のWhatとHowでは実装者に伝えている情報がまったく違います。Whatではやりたいことが伝わっていますので、テストは条件として示されていることが実現されているかをテストすればいいことになりま…

Whatを書くこととHowを書くことの違い

WhatとHowの違いを人に依頼する時のことを例に考えてみる知り合いを警察まで連れて行って欲しいとお願いするとする。 そして、今後もお願いすることがあるので一番効率のいい方法で連れて行って欲しいと依頼するこの時のWhatとHowの違いを見る■Whatを伝…

設計書とは何か

古くからプログラム仕様書、機能仕様書と呼ばれるものが、この設計書にあたる。プログラムのロジックに焦点をあて、プログラムの流れを模倣して書かれたものである。フローチャートなどはその代表例である。HIPO、PADなど現在はあまり使われなくなった書法も…

いい設計書はいいソフトウェアにつながるか

先日お客さんと話しをしていた時にプログラムの品質が悪くてどうにもならないということで、ある会社ではドキュメントをしっかり書くことが大切と言うことになったらしい。そしてプログラムが書ける優秀な技術者を何とか集めて精度の高い設計書を作成するよ…

要件定義をどのように進めるか

要件定義をスムーズに進めるためにはいくつかの視点が必要がある。上流工程の作業というものは明確な達成点が無いことから、どうしてもスケジュールが延びてしまうことや、成果物の品質が担当者によってばらばらになってしまう傾向がある。これらをうまくコ…

TRICHORD

今日のInfoQにTRICHORDの記事がでた。このプロダクトの要件定義に関わっていたのでこの記事が気になった。 前にもプロジェクト管理として触れたがWBSの使えないところではタイムボックスによる管理が有効である。 このツールはそのタイムボックスの考え方に…

生産性の加速度を考える

スケジュールを立てる時は人の生産性をプロジェクトの開発期間中均一だとして計算することが多いが、実際は同一の人でも開発の時期によって生産性が異なるものである。開発が始まって最初のころは誰でも生産性は極端に低いが、それが1,2ヶ月もすると相当…

プログラマーの生産性

プログラマーの生産性は人によって5倍〜10倍は違うと考えている。 ひょっとすると何倍では測れない時もある そんなバカなと言われそうだが、実際に「この人ならできるが この人ならできない」という時は出来るか、出来ないかの違いになりX倍という比では…

スケジュール変更をスムーズに行うには

一旦たてたスケジュールを変えるのは難しいことです。特に発注者と合意しているスケジュールを変える場合はなおさらです。 スケジュールを変える一番の動機はそのスケジューではうまくいかない事が分かった時です。それは当然発注者側もそう考えていますので…

先手を取る

私が若い頃SIerでプロジェクトリーダーをしていた時は、とにかく先手を取るということを一番大事にしていた。先手を相手に取られると、何かと仕事がしにくくなる。先手をとるとはどういう事かというと、こちらがスケジュールを立てそれに従って仕事をするこ…

ステークホルダーが増えている

現在のプロジェクト管理では、プロジェクト中で作業が進んでいるだけではプロジェクト管理がうまく行かないケースが増えているように思う。プロジェクトが絶えず外部からの影響を受け、プロジェクトの中だけで閉じて開発が進めにくい状況になっているようだ…

タイムボックスによるスケジュールの作成

先日のコンサル内であるプロジェクトのスケジュールを作成することになった。その場で関係者が集まりスケジュールを立てるのだが、その打ち合わせをリードするコンサルをおこなった。 まずは当面のマイルストーンを洗い出し、その次にそのマイルストーンでの…