2009-01-01から1年間の記事一覧

今年一番刺激的だった本は

「ミンスキー博士の脳の探検」 20年ほど前にミンスキー氏の「心の社会」を読んでから続編を期待していた。心の社会も刺激的だったが、今回の脳の探検はもっと刺激的だった。私がこの2冊の本を好きなのは難しい数式や理論ではなく、考え方として図や平易な…

モジュールは見通しをよくする

Scalaでプログラムを組むようになって3年経つが最近Scalaの功績の中では「object」キーワードの働きが大きいのではないかと考えるようになった。objectキーワードはSingltonやjavaのstaticの代用などいくつかの側面があるが、私が多用しているのはモジュー…

方向性を決めるために

ここ数回みんなで考えることをテーマに書いてきましたが、今回はシステムの方向性を決めるための進め方について書きます。システム化の方向性とは開発するシステムの目的や価値などに結びつく思考のパターンや問題解決の決め方です。要件を定義していく中で…

一緒に考える

前回は早い段階での平行作業は精度の低い成果物しか作られないことを示しました。 今回は共同作業も進め方によっては効果が高いことを示します。作業は個人作業で行い「会議の場は作業結果の確認の場」というイメージがあります。 また、会議は時間の無駄、…

直ぐに平行的に作業してしまう

沢山ある成果物を納期内に作成するためには、各担当者が平行して作業することが有効です。 従って計画を立てているときは、予定されている成果物を納期内に完了させるために平行性を高めて期間を圧縮します。しかし、そのためには各担当者が作業できるだけの…

複数の技術をScalaで統合する

最近少し時間が出来たので要件定義用のツールをまた開発している。 Webベースのクラサバ構成とし、不要なデータ交換を極力避けるためにオブジェクトテクノロジーで通せるアーキテクチャとして以下の構成にした。 クライアント Flex サーバー DB:NeoDatis オ…

JavaFesta2009で要件定義の話をしてきました。

会場一杯になるほどご参加いただき、聞いていただいた方には感謝 感謝です。 それだけ要件定義に対する関心が高かったと思います。 その期待を裏切らずに少しでも持ち帰れたものがあったら幸いです。昨日は従来話している内容を一部変えて問題に対処する基本…

合意を得る

要件定義を行う上で合意しながら決めていくということはとても大切なことです。合意が取れなければプロジェクトとして統一した意見にはならず、いつまでたっても要件が決められません。 この当たり前のことがなかなか実現出来ません。 「俺はこの機能が必要…

要件定義工程は混乱する

前回まではRDRAの4つの視点について説明してきました。今回から数回にわたって実際の要件定義工程でRDRAをどのように活用していけばいいかを説明します。まずは要件定義工程でよく起こる問題をあげます。 ・ドキュメントが大量にできているがシステムの全体…

システムの視点

4つの視点の最後はシステムの視点です。 ここでは機能とデータを明らかにします。 オブジェクト指向を採用する場合はドメインモデルも作成します。前回の繰り返しになりますが、システムは何らかの入力と出力があり、その入力と出力のつじつまを合わせるの…

システム境界を明らかにする

システム境界を明らかにする意味は、システムの機能とデータを決めるためです。 それは「システムが外部の世界とどのような接点を持つかが明らかでないと、システムの機能とデータは決められない」と考えているからです。この考え方の根底にはシステムは何ら…

システムの外部環境を明らかにする

前回はシステム価値を整理することを説明しましたが、今回はシステムの外部環境を明らかにするところを説明します。「システム外部環境」の視点はシステムを取り巻く環境を明らかにすることです。そもそもシステムの機能やデータを明らかにするためには、シ…

システム価値の整理

前回は4つの視点毎にどのような情報を定義するかを示しました。 今回はシステム価値についてもう少し掘り下げて説明したいと思います。RDRAで定義したモデルのイメージは以下にあります。http://k-method.jp/sample/sample_info_site/index.htm ●コンテキス…

4つの視点

前々回は要件定義には構造があり、その構造に従って要件定義をすることで網羅的で整合性のとれた要件定義をシステマティックに行える という話をしました。前回は「要件定義のに必要な情報」ということで、ざっくりと要件定義において定義する情報を示しまし…

要件定義に必要な情報

前回は要件定義には構造があるという話をしました。今回は「要件定義に必要な情報は何か」ということについて考えてみたいと思います。要件定義に必要な情報は以下の8種類の情報です。 ・このシステムの目的は? ・どのような人に使われているのか? ・どの…

要件定義の構造

前回は「前提条件を定めることで整理が進む」という話をしましたが、要件定義をシステマティックに進めていくためには定義する要件の構造が、この前提の連続になっていることが大事です。つまり「今回のシステム化の目的はXXXである。だからこのような業務に…

前提条件を定めると話が進めやすい

網羅的に整合性を保ちながらシステマティックに要件を定義するためには要件定義の各情報のつながりが鍵である という話を前回しました。今回はここをもう少しひもといてみたいと思います。物事を整理するときには前提条件を明確にしてから考えると早く整理が…

Scalaスケーラブルプログラミング

羽生田さんから「Scalaスケーラブルプログラミング」を献本していただいた。 まだ発売前の本を手にするのは嬉しいものだ。http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4844327453この本の原著は2年ほど前からPDFとして売られたものの翻訳版である。 もちろんPDF版は何…

要件定義の手法に必要なものは

RDRAはRelationship Driven Requirement Analysisの頭文字を取ったものです。 この手法は要件をその関係性を利用して洗い出し、整合性を高め、そしてシステマティックに要件を定義する手法です。この手法は以下の3つにこだわっています。 ・システマティッ…

要件定義の位置づけ

私の考える要件定義の位置づけは以下のようなものです。 ・要件定義行程の後には外部設計の工程がある。 ・要件定義行程の中の非機能要求に基づいて要件定義とは別にアーキテクチャ設計を行う。ます要件定義の位置づけとして外部設計に先立つシステム化の方…

要件定義の話を再開

ここのところ要件定義セミナーの告知ばかりになっていましたが、結構このブログを見ていただいている方がおり、要件定義ネタを楽しみにしておられる方がおられることを最近知りました。そうだと分かればちゃんと要件定義ネタを書かないといけないと 一念発起…

要件定義入門セミナー1日コース開催

先週無料の要件定義セミナーを東京と岡山で連絡して開催しました。 これで春から始まった一連の要件定義セミナーは終了し、有料のオープンセミナーを開催することになりました。いままで要件定義紹介セミナーのアンケートに「もっと詳しい説明が欲しい」とい…

要件定義セミナー満員御礼

先週要求開発アライアンスでRDRAの話をしてきました。駆け足の説明にも関わらず熱心に聞いていただけたので話し甲斐がありました。いよいよ来週は東京と岡山で要件定義セミナーを行います。 両セミナーとも既に定員に達しているのはありがたいことです。 と…

要件定義セミナー in 札幌 終了

7月10日に初めて札幌での要件定義セミナーを実施しました。 札幌で要件定義がどの程度関心を持たれるか心配しましたが、熱心に聞いていただき開催した甲斐がありました。 アンケートには「目から鱗〜」という方もおり、要件定義の方法として「使えそうだ…

要件定義セミナー in 札幌

大阪、東京で開催してきた要件定義セミナーをいよいよお膝元の札幌で開催することになりました。 おかげさまで東京と大阪ではほぼ満席にあり、前回の東京ではキャンセル待ちが10人以上でるほど関心が高まったのはうれしい限りです。札幌では前回の東京での…

要件定義セミナー in 東京 終了

昨日東京での2度目の要件定義セミナーを行いました。 お忙しい中来て頂きありがとうございました。今回は2時間で前回の2倍の時間があったので補足説明をすることが出来ました。 また、質問も沢山して頂き、参加者の関心や何処の説明が足りていないかを再…

要件定義紹介セミナー in 東京

6月10日に東京で2度目の要件定義紹介セミナーを開催します。日時: 6月10日 18:30〜20:30 場所: 東京都渋谷区道玄坂2-10-7 フォーラム8 お申し込み:http://www.sparxsystems.jp/seminar/20090610RDRA.htm今回は4月17日にスパークシス…

要件定義セミナー ざくっと2時間要件定義 in大阪 終了

昨日大阪での3回にわたる要件定義セミナーの最終回が終わった。初回でRDRA(リレーションシップ駆動要件分析)の概要として、要件定義の内容とその検証方法を説明し、2回目では要件を分析するためのスケジュール管理の考え方を示した。 そして、今回はUML…

技術セミナー終了

昨日スパークシステムズさんの技術セミナーで要件定義の話をした。1時間という限られた時間内に以下の3つのことを話した。 ・要件定義の構造 ・モデルによる要件定義 ・タイムボックスで管理する要件定義そして今回もこのタイムボックスのところで質問が出…

スケジュールは毎週変えることで役に立つようになる

前回の投稿の以下の部分 ------------- 私の関心 細かな作業内容は状況に応じて変えていく、そのために週単位の目標を明らかにしよう A君の関心 確実に実現するためにやることを明らかにし、それを期限内に収まるように調整しよう ------------- この部分の…