ステークホルダーが増えている
現在のプロジェクト管理では、プロジェクト中で作業が進んでいるだけではプロジェクト管理がうまく行かないケースが増えているように思う。プロジェクトが絶えず外部からの影響を受け、プロジェクトの中だけで閉じて開発が進めにくい状況になっているようだ。
その要因はシステムが関係する部署が広がっていることが理由の1つであろう。システムがいろいろなところで使われるようになり、また、そのシステム同士がつながっていることから、1つのシステムの開発でもいろいろな部署が関係するようになってきた。
もうひとつの理由はやはりうまく行かないプロジェクトが多くなったことも一因ではないだろうか。
数年前からステークホルダーという言葉がよく使われるようになったのもその現れだろう。
だが多くの場合その干渉が仇になるケースが多い。その原因はプロジェクトがうまく行っているか否かを測る物差しが単純にスケジュールの進捗で判断したり、プロジェクトメンバーのモラルや噂で判断するケースが多いからである。そしてその対処も人を増やすことが主で、作業の内容を深めることに向かわないことが多いからである。
やはり、よく言われるようにこの問題もプロジェクトの成果の見える化で改善することが出来る。今まで以上にステークホルダーに定期的に成果物を見せていくことを考えることが大事である。
そして、それをプロジェクト推進の1つの駆動要因にもっていくと案外うまくプロジェクトが進むことが多い。つまり、積極的に成果物を見せていく、そのために目に見える成果物を作り上げるようにスケジュールを組む。
そして成果物が目に見える形でそれもステークホルダーに分かるような形で示すことから、メンバーも自分の成果物に責任を持つようになる。
これらはいわゆるアジャイル開発のプラクティスの中に出てくるものである。
ウォーターフォール VS アジャイル のような対立軸ではなくアジャイル開発の中には官僚的で非効率になった開発現場を改善する知恵がたくさん入っている。
そして多くのステークホルダーに成果物を見せながら進めることでステークホルダーを巻き込み納得させることが、そのプロジェクトの評価を外部から上げることができ、仕事がしやすくなる環境になる。そんないい循環にもっていくためにステークホルダーに積極的にアピールすることを考えるといいのではないか。
なかなか難しいのは分かっているが......