プロジェクトは遅れるのが当たり前
新米のプロジェクトリーダーの中には「計画通りにプロジェクトが進むのが当たり前」と考えている人がいる。しかし、それは大きな間違いで「遅れるのが当たり前」と考えるべきである。
これは遅れても良いと言っているわけではなく「プロジェクトは漫然と進めていると必ず遅れる」ということを言っている。
遅れることを見越して少し余裕を持って計画を立てることが出来れば良いのだが、大抵納期は別のところで決まっていて、そんなに余裕がないことの方が多い。
従って計画を立てたら、いかにその計画を維持するかが次のテーマになる。
「そこで進捗管理をしっかりやりましょう」となる。
進捗管理はどうしても担当者の成果物に着目して管理しようとする。
それが簡単でわかりやすいためである。
しかし.....
現実のプロジェクトにおいては計画を元にした進捗管理で計画通りにプロジェクトが進むことはあまり無い。
それには進捗管理の構造に秘密がある....(この話は後日に回す)
進捗管理をしっかりすることが、計画を維持することにつながるのではなく、計画通りに進めるための工夫を行うことが必要なのである。
つまりプロジェクトリーダーが真にやらなくてはいけないのは、プロジェクトがスムーズに進んでいくための環境と仕組み作りである。
そこに工夫の余地が生まれる。
最近のアジャイル開発などでは壁を使った情報共有が紹介されているが、私も壁を使った情報共有が好きである。
また一番効果があると思っている。
情報共有のツールは沢山出ているが、どれも今ひとつである。
壁は無条件に目に入ってくるところがいい。
そして、スペースが限られているところがまた良い。
この限られたスペースをいかに有効に使うかが頭の使いどころである。
限られたスペースがかえって共有すべき情報を少なくすることにつながる。
そのスペースを使って有効に活用するために
「今何を共有すべきか?」
「今どのような情報を使ってプロジェクトをリードするか」
を考えることがとても重要になる。
壁を活用するのはプロジェクトをスムーズに進めるための工夫の一つである。