要件定義に整合性をもたせるためには 定義内容の確認

前回は時系列にドキュメントを積み上げる方式の問題点をあげ、その改善として洗練化による要件定義の話題を扱った。
今回は同じ整合性でも、定義した内容の整合性について考えたい。

私は、単純に考えると 

 システムとは 「入出力のつじつまを合わせるための仕み」   

   と捉えている。

役に立つシステムとは、業務やユーザにとって価値のある結果が得られるように最適なタイミングで入出力を提供すること だと考える。

要件定義においてシステム化の価値を明らかにし、そのためのシステム境界を明確にする。
これが最適なタイミングにおける入出力となる。

問題はここからである。

その入出力のつじつまをどのように合わすか? 
というのが本当の問題になる。

例えば
複数の画面が洗い出され、それらの画面が扱う情報とタイミングをどのように整理すればいいのか?
それらの画面が扱う情報が必要な情報を満たしているとどのように確認するか?

この他にも整合性を確認する方法が幾つかある。
これらの定義した内容のつじつまを合わせるのが整合性を確保することである。

RDRAではCRUDプロトコルモデルというもので整合性を取る。
その他にも厳密ではないが要求との突き合わせや個々の定義のつながりをナビゲーティブに確認する方法などもある。

UMLを使った場合はCRUDは機能とデータの関連上にCRUDを記述し、プロトコルモデルはステートマシンを利用する。
「要件のツボ」ではCRUDプロトコルも両方専用の機能として実現している。また、定義のつながりをグラフィカルに表示することや項目レベルの突き合わせ機能もある。

従来のセミナーでは概念的な説明が多かったが、来週のセミナーではこれらをUMLと要件のツボを使って整合性を向上させる方法を紹介したい

9月8日 http://www.vsa.co.jp/seminar/rdra/20110908

9月9日 「RDRA+EAで要件定義モデリング セミナー」