要件定義ツール
RDRAをまとめたことで要件定義をある程度ルール化できた。
そして3,4年前から要件定義のツールが作れないものかといろいろ思案をしてきた。
以前作った要件定義ツールは検証ツールとしてEAで作成したモデルを検証するものだった。
今回はUMLを使わずに純粋に要件定義のツールとして開発したいと考えている。
年末から年始にかけてまとまった時間がとれたので、最初のベータ版を一気に開発している。
通常RDRAを実践するためにはUMLを活用することを前提にしている。
そして使うツールとしてはEnterpriseArchitect(以後EA)を推奨している。
それはEAが様々なアイコンをつなぐことができる柔軟性を持っているからである。
しかし、UMLを実際に使っているプロジェクトは少なく、ましてや上流工程で使っているところはほんとに少ない。
そういう中にあってUMLを前提にすることはRDRAのハードルを高くしてしまうので、UMLを使わない方法はないかと模索していた。
UMLを使わずに要件定義をまとめることができ、その経験を踏まえてより精度高く分析するための次のステップとしてUMLを活用する という2段階で進めるのがいいのではないかと考えている。
実際のコンサル案件の中でも1度だけExecelベースでRDRAを実施したことがある。
その経験が役にたった。そしてUMLを使わない方式のイメージが固まってきた。
Excelに慣れている人は、私がUML上のアイコンの関係性から物事を理解するように、Excelの表形式から物事を理解する能力に長けている。(私はやっぱり表より図の方が理解しやすいが)
当然業務フローや状態遷移などは図的な表現を使ったが、それ以外は表形式で進めた。
その時のポイントはRDRAの各モデルのつながりである。
要求をアクターにつなげる
アクターにつなげながら利用シーンを洗い出す
ユースケースから機能を導き出す
〜〜
などなど 図的な表現に頼らなくても対応できる部分は結構ある。
これらを整理し表イメージでまとめていくツールのアイディアを考えた。
Flashの使い方を覚えながらプロトタイプを作り、去年の夏には大体のイメージが固まった。
中でも一番腐心しているのは「どうしたらわかりやすくなるか」である。
そのイメージをかためるためにFlashでプロトタイプを作成した。
ポイントは以下の6つである
・要件定義の順番を示せること
・マイルストーンが定義できること(ゴールと今行うべきことを共有するため)
・つながり(アクターから利用シーンなど)を持った入力ができること
・成果物となるドキュメントを生成できること
・要件分析の支援ができること
・複数人で扱えること
何しろ今までにない新しいものなので高機能よりもわかりやすさ重視で考えている。
ツールとしての機能性はそんなにないので要件定義そのものの思考を邪魔しないで、スムーズに登録でき、かつ、要件定義の作業を支援するために必要な機能は何か に腐心した。
一応以下の基本的な機能が実現したのでベータ版として一部公開していきたいと考えている。
・要件の登録
・登録したもの全体を見通せるオーバービュー
・ドキュメント生成
・マイルストーン登録
まずは札幌で要件定義のセミナーを再開し、その中でモニタをつのることを考えている。
このブログでも少しづつ取り上げていきたいと考えている。